幼児期の「ばっかり食べ」はOK?NG?

子育て相談
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「ばっかり食べ」という言葉を聞いたことがありますか?一品ずつ順に食べ切るというごはんの食べ方の名前の一つです。
食事の仕方は人それぞれですから、「ばっかり食べ」がNGというわけではありません。ただ、幼児期は「ばっかり食べ」のデメリットが多いので、おすすめしません。子どもによく見られる好き嫌いは「ばっかり食べ」が原因の可能性もあるからです。

「3歳の息子です。白いご飯ばかり食べて、おかずを食べません。どうしたらいいですか?」

今回は、このような相談にお答えします!

「ばっかり食べ」と「三角食べ」

ばっかり食べ

ある一品のみを食べ続け、食べ終えると次の一品に進むという食べ方です。一品ずつ平らげていくのが特徴です。
「片付け食い」や「一丁食い」などと呼ばれることもあります。
日本の食事作法では、マナー違反とされています。学校給食では、バランスよく食べる食べ方を推奨しています。
広い意味では、自分が好きな物ばかりを食べるということも指します。1歳を過ぎて、普通食になり、自己主張ができるようになったら配慮しましょう。この頃になると、食材との出会いが増える一方で、好き嫌いの表現もできるようになってきます。この時期からの「ばっかり食べ」は、自分が好きな物ばかりを食べるという姿になりがちです。

三角食べ

おかず→白いご飯→汁物…というように、一口ずつ交互に食べる食べ方です。必ずしも正確な「三角」にすることはありませんが、それぞれを行ったり来たりしながら、バランスよく食べることがポイントです。
学校では、1970年代から給食において「三角食べ」の指導が行われました。現在は、日本の食生活や習慣の変化に伴い、「ご飯をおかずを交互にバランスよく食べましょう」程度の指導になっています。

「ばっかり食べ」をおすすめしない理由

幼児期は、食生活の基本を培う大事な時期です。幼児の食育の視点からは、「ばっかり食べ」はおすすめしません。おすすめしない理由をまとめてみました。

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栄養バランスが悪くなる

好きな物だけ全部食べて、その後は食べない傾向になりがちです。初めは全部食べようと思っていたとしても、好きな物を食べ終えるとお腹も気持ちも満足してしまい、その後の食欲は落ちてしまいます。ましてや、嫌いな物しか残っていないという状態でしたら、恐らく手をつけてくれないでしょう。
初めから交互に食べていれば、もし残してしまったとしてもバランスよく皿に残るでしょう。栄養の偏りを防ぐ一助になります。

味覚を鍛える機会が減る

ご飯一口とおかず一口、違う種類の物を一緒に口の中に入れることで、口中調味ができます。
口中調味とは、料理を混ぜることで、口の中で味付けを調節することです。例えば、「ご飯を多め+おかず少な目=薄味」「ご飯少なめ+おかず多め=濃い味」このようにして、味付けの濃さを調節することができます。口中調味を行うことで、味の深みや幅が広がっていき、味覚が養われていきます。

好き嫌いが加速する恐れがある

子どもが食べたい物を選ばせて食べていると、「好きな物だけで満腹。結果嫌いな物は残す」という食事スタイルが常態化しがちになります。また、「ばっかり食べ」で嫌いな物が後回しになると、毎回毎回食べ残しが出てしまいます。

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(親が)好きな物ばかりを出しがちになる

いつも残されてしまうと、作る側もショックですよね。それならば、せめて確実に食べてくれる物だけでも出そうという気持ちになってしまいます。
でも、それでは子どもの食の幅は広がりません。嫌いな物を克服する機会を奪ってしまうことのないよう、バランスのよい食卓を心掛けたいですね。

「ばっかり食べ」改善のヒント

注意ではなく勧誘をする

子どもは、何度も注意されると徐々に食事そのもののが嫌いになったり恐怖になったりします。あくまでも食事は「楽しい時間」という前提は崩さないことが大切です。
改善の言葉掛けは、勧(すすめる)誘(さそう)がおすすめです。「この人参甘くて美味しい!!ちょっとでいいから食べてみない?」とすすめる、「このサラダ、初めて作ったのよ。ママと一緒に食べよう。」と誘うといいでしょう。一緒に食べてくれたら、顔を合わせて「美味しいね~!」と笑い合えると最高ですね。
子どもは親の行動をよく見ています。親が美味しそうに食べる姿を見て初めて「食べてみようかな…」という気持ちが芽生える子も少なくありません。

食べなくても出し続ける

好き嫌いは一度の食体験だけで決まる物ではありません。初めて口にした時は、知らない味に驚いて拒否した子でも、味わう機会を重ねるにつれ慣れていき、いつの間にか好きになっていたということもあります。
幼児は、嫌いな物を受け入れるまでに、それに10回以上は触れる必要があると言われています。その時は食べてくれなくても、いつか食べてくれると信じて、根気強く何回も出し続けてあげましょう。

手の届くところに置く

「ばっかり食べ」を促進させる理由の一つに「取りにくい」ことがあります。嫌いだから食べないのではなく、料理に手が届かない、視界に入っていないことが原因の場合もあるのです、
テーブルの遠い所にお皿があって取りにくい時、子どもはよほど好きな物でない限り手を伸ばしません。
低年齢の幼児なら、1プレートで出すのもおすすめです。

完食できる量を盛りつける

幼児も「食事は残さず食べる」とわかっていますので、完食することは自信になります。「全部食べられた!」という自信が食事に対するやる気を引き出します。
モリモリたくさん食べてほしいという思いもありますが、まずは子どもが「この量なら食べられる」と感じる量を盛りつけて出すことがおすすめです。食べても食べても減らないほどの量では、子どももつらくなってしまいます。

作り手の気持ちを伝える

毎日、子どものために一生懸命に料理をされていると思います。その思いを率直に伝えましょう。「●●ちゃんが元気いっぱいになってほしいからお肉を焼いたのよ。」「きれいな赤いトマトを見つけたから出したの。●●ちゃん、赤が好きだもんね。」など、食事を作ったパパやママの愛情を言葉にしてみてください。子どもにもきっと伝わって、食べてみようかなという気持ちに向かうと思います。相手を思いやる心も育ちます。

参加型の食生活にする

料理を作ったら、子どもに感想や意見を聞いてみましょう。意見を求められることで、頼られているという実感がわき自尊心がくすぐられます。また、感想を聞かれた料理には関心を持つので、食べる意欲にもつながりやすいです。
ある程度大きくなったら、味見役を任せてもいいですね。幼児期は味覚が敏感なので、ちょっとした味の変化にも気づいてくれます。味見役ということは、家族の味の決定権を与えてもらうわけですから責任重大です。自分で決めた味なのに全く手をつけないというわけにもいきません。責任感の育ちにもつながります。

最後に

幼児期の好き嫌いやばっかり食べは親のせいではありません。自分を責めたり、深く悩んだりしないようにしましょう。

幼児期の「ばっかり食べ」はおすすめしないと言いましたが、4歳以下は「ばっかり食べ」から入る子がほとんどです。子どもは好きな物や目についた物から食べる傾向にあり、交互に食べるメリットはまだ理解できないからです。
また、「ばっかり食べ」の姿は、食べることに興味があるからこそ起きることでもあり、自我が育ってきた証でもあります。成長の一環として前向きにとらえられるといいですね。

「ばっかり食べ」は一朝一夕で改善できるものではありません。長いスパンで見守ることが大切です。そして、多種多様な食材に触れ、経験を重ねれば、いつの間にか食べられるようになることが多いです。子どもの「いつか食べられるようになる」ことを信じてあげたいですね。

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