手先を使うと頭がよくなる??家庭でできる遊びは?

子育て相談
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人間は手や指を盛んに動かして生きています。手指(手先や指先)には脳につながっている神経細胞が多く、それによって脳によい刺激が伝わるため、「第2の脳」とも呼ばれています。
乳幼児期は手指の発達が著しい時期です。指先をたくさん使うことで、健やかな成長・発達を促します。

「もうすぐ3歳になる子どもがいます。手先を使うと頭がよくなると聞きました。手や指を使うメリットや、家でできる手指を使った遊び例を教えてほしいです。」

今回は、このような相談にお答えします!

手指を使うメリット

脳によい刺激を与える

手指の動作は、「手指を動かす→筋肉への刺激→神経への刺激→脳への刺激」という過程をたどります。動かすことで脳が刺激されるのです。
体の動きは部位ごとに脳の決まった場所でコントロールされていますが、特に手指は、大脳における広い領域から指令を受けていると言われています。このことからも手指をよく使うと、脳の活性化につながることがわかります。

手先の巧緻性が養われる

「手先の巧緻性」とは、手先や指先を上手に使うこと力です。つまり、手先の器用さのことですね。手先の巧緻性は、手指をよく使うことで養われます。便利な世の中とともに手先を使う体験が不足し、不器用な子が増えています。幼児のうちに手指を使い、巧緻性を鍛えることが大切です。

集中力や根気が身につく

手指を使う動作は、細かく複雑な作業が多いです。細部をよく見ながら作業をすることで集中力が、複雑な作業をやり遂げることで根気が身につきます。集中力や根気は、勉強でも欠かせない力ですね。

効率のよい動作ができる

工作ひとつとっても、ハサミで切る、のりで貼る、セロハンテープを切る・貼る、色を塗るなど様々な手作業があります。手先が器用であれば、一つ一つの作業がスムーズに進みます。すべてにおいて効率のよい動作につながります。

小学校の学習で役立つ

小学校では、道具を使った学習がたくさんあります。正しい鉛筆の持ち方、三角定規や分度器など、手指を使う場面は意外と多いものです。最近では、コンパスが上手に使えずに困っている小学生が多いそうです。道具の使用でつまずかないためにも幼児のうちから備えておきたいですね。

鉛筆は正しく持てた方がいいの?

ストレスが減る

「ハサミがうまく使えない」「靴ひもを結ぶのに時間がかかる」など、手指が思い通りに使えないことはストレスになります。手先の器用さは、心地よい生活を送ることにもつながります。

家庭でできる簡単な遊び

2歳頃になると、目と手の協応動作、左右の手の協応動作、指先の機能分化も進んできます。切る、貼る、折る、通す、引っ張る、ちぎる、つまむ、剥がす、ねじる、回す、とめる、はずす、丸めるなど、様々な動作を体験させることが重要です。家庭でできる手指の遊びを紹介しますので参考にしてみてくださいね。

マグネット遊び

・マグネットとホワイトボードを用意します。マグネットをつけたり、はずしたりして遊びます。つけやすいものやはずしにくいもの、いろいろな形状のマグネットに挑戦しましょう。
・マグネットのつけはずしが上手になったら、マグネットシートでやってみましょう。〇△□にカットするのがおすすめです。図形の基礎体験にもなります。

テープ剥がし

・1cm幅くらいのビニールテープを用意します。(貼ったりはがしたりが可能な)床やテーブルに貼ったり剝がしたりして遊びます。貼る場所がなければ、クッキーなどの缶を利用してもいいですね。上手に剥がせない場合は、テープの端を少しめくってつまむ手がかりを作ってあげましょう。

洗濯ばさみ遊び

・カーテンにつけたりはずしたりして遊びます。つける動作は難しいので、最初は大人がつけたものをはずす練習からやってみましょう。
・紙皿を用意します。紙皿に洗濯ばさみをつけて、形を作って遊びます。洗濯ばさみを花びらに見立ててお花、左右に4個ずつつけてカニ、すべてにつけてライオン(洗濯ばさみがたてがみ)など想像力を引き出しながら楽しみましょう。紙皿に顔を描いて作品にしてもいいですね。

ストローのネックレス

・ストローとタコ糸を用意します。ストローは短く、タコ糸はネックレスの長さに切っておきます。ストローにタコ糸を通してネックレスにします。初めは直径が太いストローから始めるといいでしょう。

蓋あわせ遊び

・ジャムなどの空き瓶、ペットボトル、化粧品などの詰め替えケースなど、回して開閉する蓋がついた容器を用意します。経験がないと手首を回す動作は意外と難しいものです。最初は、緩めに蓋をした容器を渡し、蓋を開けることから始めましょう。
・数種類の容器を用意します。容器の口と蓋の大きさをよく見ながら蓋を閉めます。パズル感覚で楽しみましょう。

ペットボトルのマラカス

・ペットボトルと音のなる小物を用意します。小物を指でつまんでペットボトルに入れ、蓋をします。ペットボトルの蓋はしっかりと閉めましょう。(赤ちゃんに渡す場合は、蓋をテープでしっかりととめることをおすすめします。)小物は、プラスチックビーズ、ボタン、ストロー、マカロニ、小豆、大豆、米など何でも構いませんが、誤飲には十分気をつけましょう。

日常生活の動作

日常生活は、手指を使った動作に溢れています。簡単なボタンのとめはずし、よく使うかばんの開け閉め(ファスナー、マジックテープ、スナップなど)、自分の洗濯物をたたむなど、幼児でもできることはたくさんあります。自分のことは自分でやりながら、手指を使う体験を増やしましょう。

お絵かき

子どもの遊びの代表格の「お絵かき」も手先の巧緻性や、手指の力を養うのに効果的です。絵の上手下手は気にせず、手や指をたくさん動かしながらのびのびと描かせてあげることから始めましょう。いろいろな画材で描く体験も重ねられるといいですね。

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最後に

「頭のよさ」は知能面の発達だけではありません。幼児期からのバランスのとれた総合的な成長・発達が大切です。手指の発達もその一つです。
知能面の発達が早くても意外と手先が不器用という子が増えています。これは、道具や手先を使う体験が不十分なことが原因だと思われます。

幼児期は手指を動かす力が飛躍的に発達します。このような時期に手指をたくさん使っておくと、(大人よりも)楽に手先の巧緻性を身につけることができます。
手先の器用さは一生の財産です。便利な時代だからこそ、手先を使う体験を増やしてあげたいものですね。

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