1歳半でしゃべらない、言葉の遅れが気になって心配…「言葉が出る」ために必要な基礎やおすすめの対応も紹介

子育て相談
スポンサーリンク

発語の時期は個人差が大きいです。2歳近くまでほとんど喋らなかったという話も珍しくありません。
とはいうものの、1歳を過ぎて1歳半健診(1歳6か月児健康診査)が近づいてくると気になりますね。「言葉が遅れているのではないか」と心配になる気持ちもわかります。

「1才4ヶ月の娘がいます。私の言うことは理解しているようですが言葉が出ません。言える言葉は「ママ」だけです。どうしたら他の言葉も話せるようになるでしょうか。もうすぐ1歳半健診もあるので心配です。」

今回は、このような相談にお答えします!

「言葉が出る」ために必要な基礎とは?

言葉を話すためには、支えとなる三つの土台が必要です。これらがベースにないと、なかなか話し言葉の獲得が進みません。

生物学的基礎

聴覚(きちんと聞こえているかどうか)、構音機能(音を作るための機能や器官に異常はないか)、随意運動(思い通りの動作ができるか)など、言葉を発するための生物学的基礎があることが必要です。

社会的基礎

愛着の形成(子どもが特定の他者に対して持つ情愛的な絆)、信頼している人との経験や感情の共有、三項関係の成立(「自己・他者・もの」の三者間の関係)など、社会的な基礎が育っていることが必要です。

認知的基礎

語彙の増加(理解できる言葉の増加)、物の永続性の理解(物が視界から見えなくなっても、物自体は存在し続けるという認識)、目的と手段の分化(おもちゃをとるために、手を伸ばすなど)、象徴機能(目の前にない物を思い浮かべる力)、記憶力など、認知的な基礎が必要です。

「言葉の遅れ」が気になったらどうする?

言葉は理解が先行します。1歳代では、言葉を「いくつ言えるか」より「いくつ理解しているか」の方が大切です。
「言葉が遅れているかも?」と気になった時、それが単なる個人差なのか、その他に原因があるかを見るといいでしょう。ポイントは次の2点です。

①大人が言ったことを理解しているか
②他の行動に遅れがないか

この2点に異常がなければ、しばらく様子を見ていいでしょう。
「大人の言ったこと」は、日常生活の場面で使うレベルの言葉です。「スプーン、ちょうだい」「ごみ、ないないして」程度がわかれば大丈夫です。本人の中で、意味のわかる言葉のストックが増えたら、喋り出すのではないかと思います。

また、この時期によく見られる行為として「指さし」があります。
1歳代では、自分が見つけたり関心を抱いたりした物を指さして知らせる「定位の指さし」と自分が欲しいものを指さして相手に知らせる「要求の指さし」が見られます。
いずれも、コミュニケーションの手段としての動作です。言葉が出る前の大切な姿です。子どもが指さしで何かを伝えてきたら、言葉で丁寧に応対してあげましょう。

おすすめの対応は?

子どもは、言葉を話す前の段階から「わかる言葉」を増やしています。言葉を増やすためのおすすめの対応を紹介します。参考にしてみてください。

たくさん話しかける

日常生活の中で、とにかくたくさん話しかけてあげることが大切です。
目にしたものや感じたこと、動作や様子をどんどん言葉にして聞かせてあげましょう。
「●●ちゃん、おはよう」「お腹空いたね。朝ごはん食べようね」「●●ちゃん、お外に行こう」「犬がワンワンって鳴いてるよ」「雨がザーザー降ってるね」「階段のぼるよ。1,2,3…」など、どんなことでも言葉するといいですね。
個人差はあるものの、周囲の人からの話しかけが少ないと発語が遅れるケースがあります。

擬音語、擬態語を使う

擬音語や擬態語のように、リズミカルで繰り返しの多い言葉は子どもの耳に入りやすく、発音しやすい言葉でもあります。
「飲み込んで」と言うより「ゴックンして」、「歯を磨くよ」より「シュッシュッするよ」の方が理解しやすく、楽しみながら言葉に触れることができます。

歌や手遊びを活用する


歌ったり、曲に合わせて踊ったり、手遊びをしたりすることが大好きですね。また、歌詞には言葉もたくさん登場します。楽しく歌いながら、音楽と一緒に言葉に触れてみましょう。
1歳半頃になると、音感が出始めます。たくさんの音楽を楽しませてあげるといいですね。

絵本の読み聞かせをする

言葉の育ちに絵本が有効なのは言うまでもありません。
1歳代は、子どもが知っているような身近なもの(食べ物、食器、動物など)が出てくるもの、擬音(ワンワン、トントンなど)が楽しめるもの、言葉とともに本物そっくりに描かれた絵が出てくるものがおすすめです。
ゆっくり、はっきり読み聞かせながら、言葉の響きを聞かせてあげましょう。

最後に

1歳過ぎで話せなくても、それほど神経質になる必要はありません。
でも、言葉によるコミュニケーションは楽しいものです。子どもの言葉のストックを増やし、言葉のおもしろさや話すことの楽しさを知らせてあげたいですね。

そのためには、大好きなパパやママの働きかけが一番です!表情や動作をつけながらたくさん語りかけてあげましょう。子どもの反応を見ながら、笑顔で話しかけてあげるときっと喜んでくれますよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました